まだまだ分かりづらい相場 方向感のないときは静観がよろしいかと。負けないことが重要ですからね
モメンタム投資は夜に
FXデイリー分析レポート 2025年10月2日(木)
重要指標あり!
本日、日本の**ゴトー日(5・10日、その倍数日)**による東京仲値に向けたドル買いのアノマリー(傾向)は発生しません。為替取引においては、通常の需給バランスを意識した取引を心がけてください。
本日夜には**米国で重要な製造業関連指標**の発表が控えています(23:00 JST)。欧米時間のボラティリティ上昇に警戒が必要です。
1. 分析対象
- 通貨ペア: XAUUSD, USDJPY, GBPUSD, AUDJPY, EURUSD
- 株価指数: NASDAQ, Nikkei225, DAX
- コモディティ: USOIL, COFFEE, COCOA, SUGAR
- 暗号資産: BTCUSD, ETHUSD, SOLUSD
- 対象期間: 東京時間の直近朝6時(10月1日)から過去24時間
2. 昨日の市場サマリー(欧州・米国市場)
昨日の市場では、米政府機関閉鎖の懸念や円高圧力の影響で、リスク回避の動きが一部で見られました。東京時間で日経平均株価が大幅に続落したことも、センチメントを悪化させました。米株は終盤に最高値を更新するなど底堅さを見せましたが、ドル円は下落、金は上昇する展開となりました。
a. 主要経済指標の結果(東京時間0時までに発表されたもの)
国 | 指標名 | 結果 | 市場予想 | 影響 |
---|---|---|---|---|
🇯🇵 | 日銀短観(大企業製造業DI) | 改善 | – | 材料視されず。期初の益出し売りで日経平均は続落し、円高圧力が強まった。 |
b. 要人発言・金融政策
- FRB(米連邦準備制度理事会): 要人発言の報告はありません。
- 日銀: 9月の全国企業短期経済観測調査(短観)が発表されましたが、日経平均は続落し、市場の反応は限定的でした。10月の利上げに対する懸念が引き続き投資家心理の重しとなった可能性があります。
c. 地政学リスク・その他特記事項
- 米政府機関閉鎖の懸念: 予算案を巡る不透明感が残り、市場の警戒感が相場を終日軟調にさせる要因となりました。
- 月末・四半期末の調整: 9月末から10月1日未明にかけて、月末・四半期末に向けたリバランスや利益確定売りが相場を圧迫しました。
3. 各通貨ペア・商品の分析と本日の注目点
USDJPY (ドル円)
- 昨日の値動き: リスク回避の円買いが優勢となり、一時147円台割れを試すなど、ドル売り・円買いの流れが継続しました。終値は147円13銭付近です。
- 本日の注目点: 米国の製造業新規受注や耐久財受注(確報値)、新規失業保険申請件数(21:30, 23:00 JST)が注目されます。147円台前半のサポートを維持できるかが焦点です。
XAUUSD (ゴールド)
- 昨日の値動き: ドル売りと米政府機関閉鎖への警戒感から、NY金先物は1オンスあたり$3,873.20(+18.00、+0.47%)で引けました。終値ベースでは$3,858.45(+24.57、+0.64%)で上昇しました。
- 本日の注目点: 米国の製造業新規受注や耐久財受注(確報値)が注目されます。リスクセンチメントによって上値が試される展開となるか、あるいは利下げ期待の後退で調整が入るか注目されます。
AUDJPY (豪ドル円)
- 昨日の値動き: ドル円の円高地合いと、資源国通貨としてのリスクセンチメントの綱引きで、もみ合いとなりました。
- 本日の注目点: 東京時間午前中(10:30 JST)に発表される豪州の**貿易収支**が最大の注目材料です。結果次第で豪ドル/円のボラティリティが高まる可能性があります。
EURUSD (ユーロドル)
- 昨日の値動き: ややドル売りの流れが見られ、もみ合いとなりました。
- 本日の注目点: 夕方(18:00 JST)にユーロ圏の**雇用統計**(失業率)が発表されます。予想外の結果が出ればユーロ相場に影響を与える可能性があります。
その他 (GBPUSD, NASDAQ, Nikkei225, DAX, BTCUSD, USOIL)
- GBPUSD (ポンドドル): 昨日は方向感に乏しい展開。本日はユーロ圏指標の結果などに連動する可能性があります。
- NASDAQ / DAX: 米国株は最高値圏を維持。本日発表される米製造業指標の結果で、最高値更新を試すか、調整が入るか決まりそうです。
- Nikkei225 (日経平均): 昨日は大幅続落。本日はその反動による買い戻しが入るか注目されます。
- BTCUSD (ビットコイン): リスク回避ムードの中、調整の動きが見られました。米指標後のリスクセンチメントに連動する可能性があります。
- USOIL (WTI原油): 世界経済の減速懸念が根強く、上値の重い展開が続いています。
4. 総括・本日の市場センチメント
- 全体的なリスクセンチメント: 中立~ややリスクオフ
米政府機関閉鎖の懸念や、東京時間で日経平均が大きく下落した影響から、センチメントは慎重です。ただし、米株が最高値圏を維持している点は引き続き底堅さを示しています。 - 本日の戦略のヒント:
午前中は豪州貿易収支(10:30 JST)、夜間は米国の製造業関連指標(23:00 JST)に注目が集まります。指標発表前後ではボラティリティが急上昇する可能性があるため、特にクロス円や豪ドル絡みの通貨ペアでは注意が必要です。大きなトレンドを追いかけるよりも、指標発表を待つか、短期的なレンジ取引に徹するのが賢明です。