総評:基本的に3大市場のどこかが休場の場合は対して動きません。今日はのんびりするのが吉かと。。。雇用統計週ですしね
FXデイリー分析レポート
[2025年9月1日]
1. 分析対象
- 通貨ペア: XAUUSD, USDJPY, GBPUSD, AUDJPY, EURUSD, BTCUSD
- 株価指数: NASDAQ, Nikkei225, DAX
- 商品: USOIL
2. 昨日の市場サマリー(欧州・米国市場)
先週末金曜日は、米国の個人消費支出(PCE)デフレーターが市場予想の範囲内に収まったことで、FRBの利上げサイクル終了期待がやや高まりましたが、根強いインフレへの警戒感からドルは底堅く推移しました。月末のロンドンフィキシングにかけては、実需のフローが観測され、やや不安定な値動きとなりました。
a. 主要経済指標の結果
国 | 指標名 | 結果 | 市場予想 | 影響 |
---|---|---|---|---|
🇺🇸 | 個人消費支出(PCE)価格指数 (前月比) | +0.3% | +0.3% | 予想通りで反応は限定的も、インフレの根強さを示唆しドルを下支え。 |
🇪🇺 | 消費者物価指数(HICP)速報値 (前年比) | 5.3% | 5.1% | 予想を上回り、ECBの追加利上げ観測を後押しするも、スタグフレーション懸念からユーロの上値は重い展開。 |
🇨🇦 | 実質GDP (前月比) | -0.1% | +0.1% | 予想外のマイナス成長となり、カナダドル売り要因。 |
b. 要人発言・金融政策
- FRB(米連邦準備制度理事会): 先週末にかけて複数のFRB高官から、インフレ抑制の使命は終わっていないとのタカ派的な発言が相次ぎ、市場の早期利下げ期待を牽制しました。
- ECB(欧州中央銀行): 予想を上回るCPIの結果を受け、9月の追加利上げの可能性が意識されていますが、景気後退リスクとの板挟み状態で方向感は不透明です。
- 日銀: 現状の金融緩和策を粘り強く続ける姿勢に変化はなく、円安地合いが継続しています。政府・日銀による円安牽制発言には注意が必要です。
c. 地政学リスク・その他特記事項
- ウクライナ情勢や米中対立に関する新たなヘッドラインはなく、市場の反応は限定的でした。
- 【重要】本日は米国市場が「レーバー・デー」で休場となります。市場参加者が大幅に減少し、流動性が低下するため、突発的な値動きに注意が必要です。
3. 各通貨ペアの分析と本日の注目点
市場の最大の関心事は、週末金曜日に発表される米国の8月雇用統計です。そのため、週初の本日は全体的に様子見ムードが強まることが予想されます。
USDJPY (ドル円)
昨日の値動き: 146円台前半で底堅く推移。日米金利差を背景とした押し目買い意欲は依然として強い状況です。
本日の注目点: 本日は米国市場が休場のため、ドル金利の動きが止まります。一方で、9月最初の営業日であり「ゴトー日(5の倍数の日)」にあたるため、午前中の仲値決済にかけては本邦実需筋のドル買い需要が相場を下支えする可能性があります。ただし、雇用統計を前に上値を積極的に追う展開は考えにくく、146円台を中心としたレンジ相場が想定されます。
XAUUSD (ゴールド)
昨日の値動き: ドル金利がやや上昇したことで上値が重く、3330ドル台で推移。
本日の注目点: 米国休場でドル金利が動かないため、ゴールドも方向感が出にくいでしょう。アジア時間の株価動向やリスクセンチメントの変化に影響を受ける可能性がありますが、基本的には動意に乏しい展開が予想されます。
EURUSD (ユーロドル) & GBPUSD (ポンドドル)
昨日の値動き: 欧州のインフレ指標が強かったものの、景気後退懸念が重しとなり、ユーロもポンドも対ドルで軟調な展開でした。
本日の注目点: 本日は欧州各国で製造業PMIの改定値が発表されますが、市場への影響は限定的と見られます。米国休場によりドルが動きにくいため、主要なレンジを抜け出すほどの材料はなく、小動きに終始する可能性が高いでしょう。
Nikkei225 (日経平均) & DAX (ドイツ株価指数)
昨日の値動き: 米国株が堅調だったことを受け、日経平均もDAXも買いが先行しましたが、週末を前に利益確定売りに押され伸び悩みました。
本日の注目点: 米国市場が休場であるため、海外からの新たな手掛かり材料に乏しい一日となります。週末の米雇用統計を見極めたいとの思惑から、積極的な売買は手控えられ、方向感に欠ける展開が予想されます。
4. 総括・本日の市場センチメント
- 全体的なリスクセンチメント: 中立(様子見ムードが支配的)
- 本日の戦略のヒント:
- 本日は米国がレーバー・デーで休場となり、ロンドン時間午後以降は閑散相場となることが予想されます。流動性の低下によるスプレッド拡大や急な値動きには十分注意してください。
- 市場の目は完全に週末の米国雇用統計に向いています。週初から大きなポジションを傾けるのはリスクが高いでしょう。
- アジア時間では、ドル円のゴトー日(仲値)のアノマリーに注目。短期的なトレードチャンスとなる可能性があります。
- 月末ではありませんが、ロンドンフィキシング(日本時間24時)のような時間帯の需給の偏りには常に注意を払う必要があります。