2025年9月2日本日のファンダ分析

FXデイリー分析レポート [2025年9月2日]

FXデイリー分析レポート

[2025年9月2日]

1. 分析対象

  • 通貨ペア: XAUUSD, USDJPY, GBPUSD, AUDJPY, EURUSD
  • 株価指数: NASDAQ, Nikkei225, DAX
  • 商品: USOIL (WTI原油)
  • 暗号資産: BTCUSD
  • 対象期間: 2025年9月1日 東京時間午前6時 – 2025年9月2日 東京時間午前6時(過去24時間)

2. 昨日の市場サマリー(欧州・米国市場)

a. 主要経済指標の結果

昨日9月1日(月)は、米国市場が「レーバーデー」の祝日で休場でした。このため、市場参加者は限定的で、重要な経済指標の発表もありませんでした。欧州市場においても目立った指標はなく、全体的に動意に乏しい一日となりました。

指標名 結果 市場予想 影響
🇺🇸 (レーバーデーのため発表なし)
🇪🇺 (主要指標発表なし)
🇬🇧 (主要指標発表なし)

b. 要人発言・金融政策

  • FRB(米連邦準備制度理事会): 米国市場休場のため、要人発言はありませんでした。
  • ECB(欧州中央銀行): 市場に影響を与える発言は観測されませんでした。
  • BOE(イングランド銀行): 市場に影響を与える発言は観測されませんでした。
  • 日銀: 市場介入に関する発言などはなく、静観の構えが続いています。本日(2日)は日銀副総裁の会見の予定があるそうなので短期勢は多少の注意が必要かもしれません。

c. 地政学リスク・その他特記事項

  • 米国市場休場: レーバーデーのため米国株式市場、債券市場が休場。為替市場も流動性が低下し、全体的に小動きとなりました。
  • 月初フロー: 本日より本格的に9月相場が始動します。月初は実需筋のフロー(輸出入企業の決済など)が出やすく、特にロンドン時間にかけては値動きが活発化する可能性があるため注意が必要です。
  • アノマリー:
    • ロンドンフィキシング: 月末の大きなフローは通過しましたが、月初も引き続き実需の動きに警戒が必要です。
    • 日本のゴトー日: 今週金曜日(9月5日)は日本のゴトー日にあたり、本邦実需勢によるドル買い需要が強まる傾向があります。週後半にかけて意識される可能性があります。

3. 各通貨ペアの分析と本日の注目点

XAUUSD (ゴールド)

  • 昨日の値動き: 1オンス$3,460台で取引を開始し、米国市場休場によるドル相場の動意のなさを背景に、$3,470台まで小幅に上昇。大きな方向感はなく、レンジ内での推移に終始しました。現在の価格は$3,472近辺です。
  • 本日の注目点: 本格的に再開する米国市場の動向、特に長期金利の動きに注目です。金利が上昇すれば金利を生まないゴールドの売り圧力となり、金利が低下すれば買い圧力となります。本日は米国のISM製造業景気指数が発表されるため、結果次第でドルと金利が動き、ゴールドも影響を受けるでしょう。上値は$3,490のレジスタンス、下値は$3,450のサポートが意識されます。

USDJPY (ドル円)

  • 昨日の値動き: 147.20円台で始まり、欧州時間にかけて一時146.80円台まで下落しましたが、その後は買い戻され、おおむね147.00円を挟んだ狭いレンジでの取引となりました。
  • 本日の注目点: 本日の東京市場では日経平均株価が堅調に推移しており、リスク選好の円売りがやや優勢です。しかし、147円台半ばでは上値の重さも感じられます。夜の米国ISM製造業景気指数が市場予想(48.8)を上回るか下回るかで、短期的な方向性が決まりそうです。予想より強い結果が出ればドル買いが再燃し、148円を目指す展開も考えられます。

GBPUSD (ポンドドル)

  • 昨日の値動き: ドルが全般的に小康状態だったことを受け、1.3505近辺から1.3540台までじり高となりました。ポンド独自の強い買い材料があったわけではなく、ドル相場の動向に連れた動きです。
  • 本日の注目点: 英国からの経済指標がないため、引き続きユーロ圏や米国の指標に影響を受けやすい展開となりそうです。特にユーロ圏の消費者物価指数(HICP)の結果がユーロ相場を動かし、ポンドも連れ安・連れ高となる可能性があります。テクニカル的には1.3550のレジスタンスを明確に超えられるかが焦点です。

AUDJPY (豪ドル円)

  • 昨日の値動き: 96.20円台から96.40円台へと堅調に推移しました。世界的な株価の底堅さを背景に、リスク選好通貨である豪ドルが買われやすい地合いでした。
  • 本日の注目点: 日本時間午前に発表された豪州の第2四半期経常収支が市場予想を下回りましたが、市場の反応は限定的です。本日はアジア時間の株価動向、特に中国市場の動きを睨みながらの展開となりそうです。夜の米経済指標までは大きな動きは出にくいかもしれませんが、クロス円はボラティリティが高まりやすい点に注意が必要です。

EURUSD (ユーロドル)

  • 昨日の値動き: 1.1690台から1.1710台へと小幅に上昇。GBPUSDと同様に、ドルが動かない中での緩やかな買い戻しが優勢でした。
  • 本日の注目点: 本日最大の注目は、ユーロ圏の8月消費者物価指数(HICP)速報値です。インフレの鈍化が確認されればECBの利下げ期待が高まりユーロ売り、逆にインフレの根強さが示されればユーロ買いの材料となります。予想と結果の乖離には特に注意が必要です。

NASDAQ (ナスダック総合指数)

  • 昨日の値動き: レーバーデーのため休場でした。
  • 本日の注目点: 本日から取引が再開されます。今週は金曜日に米雇用統計を控えており、ハイテク株は金利動向に敏感なため、本日のISM製造業景気指数が今後の金融政策を占う上で重要な材料となります。市場のセンチメントを探る一日となりそうです。

Nikkei225 (日経225平均株価)

  • 昨日の値動き: 前週末の米国株安の流れを引き継ぎ、42,188円と反落して引けました。
  • 本日の注目点: 本日の前場は反発して始まっており、42,400円台で堅調に推移しています。円安が一服している中でも買いが優勢となっており、日本株の底堅さが示されています。引き続き為替の動向や、今夜の米国市場の動きが後場のセンチメントを左右するでしょう。

DAX (ドイツ株価指数)

  • 昨日の値動き: 米国市場が休場の中、欧州市場も様子見ムードが強く、小幅な値動きに留まりました。
  • 本日の注目点: ユーロ圏の消費者物価指数(HICP)の結果が、欧州の金融政策期待を変化させ、株価に直接的な影響を与える可能性があります。インフレ鈍化による利下げ期待は株価の支援材料となり得ます。

BTCUSD (ビットコイン)

  • 昨日の値動き: 株式市場が静かな中、暗号資産市場は底堅く推移。$108,000台から一時$109,000台後半まで上昇する場面もありました。
  • 本日の注目点: リスク資産としての側面が強く、本日再開する米国株式市場の動向、特にナスダックの動きと相関性が高まるか注目されます。$110,000の心理的節目を突破できるかが短期的な焦点です。

USOIL (WTI原油)

  • 昨日の値動き: 米国市場休場のため流動性が低い中、1バレル$63台後半から$64台前半での小動きとなりました。
  • 本日の注目点: 本格的な市場再開とともに、米国のISM製造業景気指数が景況感を示す指標として注目されます。景気減速懸念が強まれば原油需要の低下につながり価格の下落要因、逆に景気の底堅さが示されれば上昇要因となります。中東情勢に関する新たなニュースにも引き続き注意が必要です。

4. 総括・本日の市場センチメント

全体的なリスクセンチメント: 中立

米国市場が休場明けとなり、今週金曜の米雇用統計を控えていることから、本日は様子見ムードが広がりやすいでしょう。ただし、ユーロ圏CPIや米国ISM製造業景気指数といった重要指標が発表されるため、結果次第でボラティリティが高まる可能性があります。

本日の戦略のヒント:

アジア時間は比較的静かな展開が予想されますが、欧州時間発表のユーロ圏CPIと、ニューヨーク時間発表の米国ISM製造業景気指数が本日の二大イベントです。指標発表の瞬間的な値動き(スパイク)に注意し、ポジションを持つ場合はストップロスを徹底することが賢明です。ドル相場の方向性が定まるまでは、レンジを意識した短期的な逆張り戦略も有効ですが、指標発表を跨いでのポジション保有はリスクが高まります。