2025年10月10日のファンダ分析

日刊相場分析

個人的にはコインが全般的に下落した。しっかり底を確認したあとの【押し目買い】をしたい

アジア時間トレーダー向け日刊ファンダメンタル分析

FXデイリー分析レポート [2025年10月10日]

ゴトー日(五十日)アノマリー

本日10日はゴトー日です。東京時間の仲値(9時55分頃)にかけて、本邦実需筋のドル買い需要が強まる傾向があるため、ドル円(USDJPY)やクロス円の値動きに注目です。

1. 分析対象

  • 通貨ペア: XAUUSD, USDJPY, GBPUSD, AUDJPY, EURUSD
  • 株価指数: NASDAQ, Nikkei225, DAX
  • コモディティ: USOIL (WTI原油), COFFEE (コーヒー), COCOA (ココア)
  • 暗号資産: BTCUSD, ETHUSD, SOLUSD
  • 対象期間: 2025年10月9日(木) 東京時間午前6時 – 2025年10月10日(金) 東京時間午前6時

2. 昨日の市場サマリー(欧州・米国市場)

昨日の市場は、中東の地政学リスク後退の動きと、各国の金融政策当局者の発言が交錯し、方向感の定まらない展開となりました。イスラエルとハマスのガザでの和平合意の第一段階が伝わると、安全資産である金(ゴールド)や原油価格には利益確定の売りが出ました。一方で、日本の高市早苗氏による円安牽制発言や、イングランド銀行(BOE)によるAI関連株への警告などが、特定の通貨や資産の上値を重くしました。

a. 主要経済指標の結果

指標名 結果 市場予想 影響
🇺🇸 新規失業保険申請件数 (10月4日終了週) 8,836件 (ニュージャージー州) N/A 各州のデータであり、全体への影響は限定的。ただし、前週比では増加が見られた。

b. 要人発言・金融政策

  • FRB(米連邦準備制度理事会): 目立った発言はありませんでした。市場は本日発表される経済指標や、夜に予定されているシュミット・カンザスシティ連銀総裁の発言に注目しています。
  • BOE(イングランド銀行): AI関連株の過熱に対して公式に警告を発し、マクロ金融の安定性へのリスクを指摘しました。これが英国株の上値を抑える一因となりました。
  • 日銀: 自民党の高市早苗氏が「日銀の決定は政府の目標と一致すべき」「円の過度な下落は望まない」と発言。これが円買い介入への警戒感を高め、ドル円の上昇を一時的に抑制しました。

c. 地政学リスク・その他特記事項

  • 中東情勢: イスラエルとハマス間のガザでの和平合意の第一段階が報じられ、地政学リスクが一時的に後退しました。これにより、安全資産とされるゴールド(XAUUSD)は売られ、原油価格(USOIL)も下落しました。
  • 中国の輸出規制: 中国がレアアース(希土類)の輸出規制を新たに導入しました。これはハイテク産業のサプライチェーンへの影響が懸念される材料です。

3. 各通貨ペア・商品の分析と本日の注目点

XAUUSD (ゴールド)

  • 昨日の値動き: 中東の地政学リスクが後退したことを受けて利益確定売りに押され、一時$4,059ドル近辺まで下落しました。しかし、記録的な高値圏は維持しています。
  • 本日の注目点: ドル相場の動向と地政学リスクの続報に左右される展開が予想されます。大きな流れとしては依然として買いが優勢ですが、短期的には過熱感からの調整売りに注意が必要です。

USDJPY (ドル円)

  • 昨日の値動き: じりじりと上昇し、一時153.19円台まで円安が進行しました。高市氏の発言で一時的に伸び悩むも、米長期金利が底堅く推移したことで、ドル買いの流れは継続しました。
  • 本日の注目点: 東京時間はゴトー日の仲値に向けたドル買い需要に注目。その後は、介入への警戒感が上値を抑える一方で、日米金利差を背景とした押し目買い意欲も根強く、153円台を中心とした神経質な展開が予想されます。

GBPUSD (ポンドドル)

  • 昨日の値動き: BOEによるAI株への警告や、ドル高の流れを受けて軟調に推移し、一時1.32ドル台後半まで下落しました。
  • 本日の注目点: 英国から主要な経済指標の発表はなく、引き続きドル相場の動向にらみの展開となりそうです。上値の重い状況が続くとみられます。

AUDJPY (豪ドル円)

  • 昨日の値動き: ドル円の上昇に連れて底堅く推移し、100円台後半まで上昇しました。リスクセンチメントの改善が豪ドルを支えました。
  • 本日の注目点: 中国の輸出規制強化のニュースが豪州経済に与える影響が徐々に意識される可能性があります。本日は明確な方向感は出にくく、株価やドル円の動きに連動しそうです。

EURUSD (ユーロドル)

  • 昨日の値動き: ドルが主要通貨に対して強含んだことを受け、1.15ドル台半ばまで下落しました。
  • 本日の注目点: 欧州からの材料に乏しく、米国の金融政策見通しを反映するドル相場の影響を強く受ける地合いが続きます。

その他 (インデックス, 暗号資産, コモディティ)

  • 株価指数: NASDAQは小幅に反落。日経平均は続伸し、48,500円台を回復しました。DAXも堅調に推移しました。東京市場では、昨日の米国株の下落が重しとなる可能性がありますが、円安が下支えとなり底堅い展開か。
  • 暗号資産: 全体的に軟調な展開となり、BTCUSDは$121,000ドル台へ、ETHUSDは$4,300ドル台まで下落しました。金融市場全体のリスクセンチメントに左右される展開が続きそうです。
  • コモディティ: USOILは中東情勢の緊張緩和を受けて$61ドル台へ下落。COCOAは西アフリカでの収穫見通し改善から下落傾向が続き、20ヶ月ぶりの安値圏で推移しています。

4. 総括・本日の市場センチメント

  • 全体的なリスクセンチメント: 中立
    地政学リスクの後退はポジティブ材料ですが、週末を控えていることや、各国の金融政策スタンスに依然として不透明感が残るため、積極的なリスクオンには傾きにくい状況です。市場は新たな方向性を探る展開となるでしょう。
  • 本日の戦略のヒント:
    東京時間は、仲値に向けたドル円の動きに注目。欧州時間以降は、米国からの経済指標や要人発言が控えているため、結果を見極めたいとする様子見ムードが広がる可能性があります。週末前のポジション調整のフローも出やすいため、短期的な値動きに注意し、トレンドを追うよりはレンジを意識した取引が有効かもしれません。

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